たむたむ

SKINAMARINK/スキナマリンクのたむたむのレビュー・感想・評価

SKINAMARINK/スキナマリンク(2022年製作の映画)
2.9
【“見えないもの“の恐怖】
実験的かつミニマルな手法で、幼少期の恐怖や不安を描いたカイル・エドワード・ボール監督による、日本未公開カナダ産ホラー。

夜中に2人の幼子が目を覚ますと、家の窓や父親が消えていた。子供たちは家の中で迷い、見えない恐怖に取り囲まれながら不安と直面する。決して多くを語らず、音と影、暗闇などで構成され、それらがノイジーな映像と相まって増幅されてゆく恐怖。

少し前にフォロイーさんたちの間で話題になっていたので、気になって鑑賞してみたものの…いやぁーゴメンなさい!ダメでしたぁ。。(つД`)
モノクロアニメを繰り返し放映する点いたままのテレビ。微かに聞こえて来る異音。天井の隅や何も無いはずの暗闇に浮かび上がって見えてくるような、不気味な存在──子供の頃、誰もが体験したことのある「得体の知れない恐怖」の詰め合わせ!みたいな感じかな。

本作、欧米の評論家たちの間では「近年で最も恐ろしい映画」とされているようだけど、正直これは玄人向けじゃなかろうか(´-`) 。oO
全編固定カメラ・室内の風景が大半を占めていて、セリフも動きも殆どないから、かなり映像は地味。なので、人により鑑賞にあたってはそれなりの忍耐を要するかと(笑)
本作を観て恐怖を感じた人に、一体どこがどんな風に怖かったのかインタビューしてみたい。

とはいえ、安易なジャンプスケアやクリーチャー、オカルトといった視覚的要素に依存せず、あえて「何も見せない」ことで恐怖のイニシアチブを鑑賞者に委ねるという、斬新かつ挑戦的なアイデアは素晴らしい(๑´ω`ノノ゙✧

本作で殆ど恐怖を感じられなかった私は、もう完全に純粋な子供心を無くしてしまったと思われる(哀)残念ながら個人的にはハマれずでしたが、革新的な恐怖を試してみたい方ゼヒ。
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