ねむろう

妖怪の孫のねむろうのネタバレレビュー・内容・結末

妖怪の孫(2023年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

2023新作_058



妖怪の孫、安倍晋三。
その功罪。



【簡単なあらすじ】
連続在任日数2822日を誇り歴代最長在任総理大臣となった故・安倍晋三。タカ派的な外交政策と「アベノミクス」に代表される経済政策で支持を集めた反面、物議を醸す言動やスキャンダルでも世間から注目された。そんな安倍元総理の母方の祖父である政治家・岸信介は、社会の表と裏を渡り歩いて政財界を操る実力者としての姿から「昭和の妖怪」と呼ばれた。
「祖父の教え」として幼心に刷り込まれた野望を実現しようと極端に「前のめり」な政治姿勢となった背景にある血縁と生い立ちの秘密に迫り、安倍元総理とは何者だったのか、そして彼がこの国に遺したものは何だったのかを、ブラックユーモアや風刺絵本を交えながらひも解いていく。




【ここがいいね!】
2021年に『パンケーキを毒味する』を観ましたが、基本的には政権批判の色を帯びた映画だったわけです。その制作チームが、もう一度安倍晋三の行ってきたことを見直そうという毛色の作品でした。
ルックとして、最初から最後までをなるべく平たく取り扱おうというスタンスを感じ取れて、その辺りは好感が持てました。もちろん、この作品で扱われていたことが、「素晴らしい」とか、むしろ逆に「全くの虚偽である」というように評価するつもりはありませんが、なるべくわかりやすく、なるべくエンタメとして見る人たちに届けようというところは成功していたように思います。




【ここがう~ん……(私の勉強不足)】
これは私自身の問題でもありますが、「政治」というものに対して「エンターテイメント」とか「映画」というようなフィルターを一枚噛ませないと興味を持てないのだなという感覚を持ちました。もちろん「アベノミクス」で日本の経済は上向いたとかいうことは言えますけれども、ではそれをもっと別の角度から見ようとしたか、もっと広い視野で見ようとしたかというように指を指されて言われると何も言えない自分が恥ずかしく思えてしまいます。




【ざっくり感想】
もちろんこのような政権に対して「建設的な批判の目」を持たなければいけないと思いました。
また、もう少し広い視野で見たら、今作は安倍政権っていうものを振り返るということでしたが、そもそもこの作品は安倍政権が第二次の10年間も続いたから作られたということもできるわけです。
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