フジタジュンコ

KANIZAME シャークラブのフジタジュンコのレビュー・感想・評価

KANIZAME シャークラブ(2023年製作の映画)
2.5
中野ダンキチさんとサメ映画ルーキーさんによる”『KANIZAME シャークラブ』プレミア上映会”(@阿佐ヶ谷ロフトA)にて。

会場にはこの日初めてサメ映画を見るという猛者もいらっしゃり、何のイベントと間違って来られたのか、もしくはここに来ないと故郷の村を焼くと脅迫されていたのか……ちなみに私は昨年「えっ?サメ男」に付き合ってくれた後輩を強制的に連行しました(サメハラスメント)。

「ビッグフットvsゾンビ」や「シャーケンシュタイン」ばりにジャケットビジュアルのカニ+サメモンスターが襲ってくることを期待していたのですが、残念ながら、カニザメちゃんの出番は非常に少なく(とはいえ登場のたびに失笑してしまういつものクオリティなのでご安心を)、メインのストーリーは麻薬捜査官の”語り”であって、さらにその語りが時系列も登場人物もバラバラに入り乱れ、さらにエピソードがぶつ切りで連続性に欠けるので、「一体私は何を見せられているんだ…?」と虚無に包まれる、幻惑と表現するにふさわしい作品でした。オープニングとエンディングはそれなりにかっこよかったのですが、ポロニアにこんな演出ができるわけがないので、これもきっと資料映像ですね…

中野さんによると、複数の映画を撮っていて、何らかの事情があり1本にまとめたのではないか、とのこと。だからこんなに連続性がなく、登場人物(しかも主人公)のヒゲが生えたり剃られてたりするのだな、と合点がいきましたが、バカバカしくて笑いながら楽しめるポロニア作品ファンとしてはちょっと厳しいなと思いました。「シャーキュラ」あたりがお好きだと楽しめるかもしれません。何度か見たらこの作品のもつメッセージを受け止められるかもしれませんが…2回見るのはしんどいな…