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顔のない天使のtotoruruのレビュー・感想・評価

顔のない天使(1993年製作の映画)
3.7
今はいつも顔が見える この群衆の向こうに
 
 
 
『ブレイブハート』『パッション』『アポカリプト』『ハクソー・リッジの監督で知られているメル・ギブソン。
 
『ハクソー・リッジ』ではアカデミー監督賞ノミネートに、そして『ブレイブハート』ではアカデミー監督賞を受賞するなど、監督としても才能がある俳優です。
 
そんなメル・ギブソンの記念すべき監督デビュー作が今作品になります。
 
 
 
過去に事故により生徒を死なせ、また自分も顔半分に大火傷を負い、人目を避けるような生活を続ける元教師と、将来や人生に不安を持つ少年との心の交流を描いた作品。
 
キャストは、元教師のマクラウド役にメル・ギブソン、少年チャック役にニック・スタールの配役です。
 
ニック・スタールは『ターミネーター3』でジョン・コナーも演じてましたが、同じくジョン・コナーを演じたエドワード・ファーロングと同様に、大人になるにつれ薬物に溺れる残念な人生を歩んでしまいました…😱
 
 
 
さて肝心の作品ですが、登場人物が中々のクズばかりでビックリ
 
親・兄弟・親の知人・町の人…殆どの人が口が悪くてゲスいですw
 
そして母親と姉妹のクズっぷりもスゴイですw
 
主人公のチャックも最初は口悪&クズですが、マクラウドと接するうちに段々と普通になってきますww
 
 
そんなクズな町の人々から避けるように孤独を選び、哀しみを抱えて生きるマクラウド。
 
そして、将来に不安を抱き葛藤を抱えるチャック。
 
そんな二人が偶然にも出会い、互いの力を必要とし”至福の瞬間”を過ごすことで、共に心が癒されていきます。
 
  
終盤の助手席に座るチャックが放つ「もう顔の傷が見えない」のセリフがグッとくる。
 
 
また、模擬テストの採点シーンが微笑ましくてお気に入り。
 
普段は厳しいマクラウドから、チャックを気にかけている様子が伝わり、愛情が垣間見れる温かなシーンです。
 
 
町の人々の偏見により不条理な仕打ちを受ける二人ですが、二人の揺るぎない信頼関係が作り上げたラストシーンには胸が熱くなります。
 
 
世代を超えた友情を描いた埋もれた良作です。
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