TakashiM

AIR/エアのTakashiMのレビュー・感想・評価

AIR/エア(2023年製作の映画)
3.8
今でさえナイキはバスケットシューズの代名詞的存在で、圧倒的シェア。
その中でも、エアジョーダンシリーズは抜群の知名度だ。

本作は、その開発物語。
マット・デイモンを主役とした、企業ドラマである。

企業ドラマの醍醐味は
「これをやっちまったら会社への損害は計り知れない」
「あれをやっちまったらクビ確定」
「社内のあいつ、ライバル企業には何が何でも負けられない」
みたいなヒリヒリした緊張感から、仕事を完遂するまでの達成感を共有すること、だと思っている。
仕事人なら、映画どころか友人のその手のエピソードを聞いているだけでも、酒がウマいのがわかるはず。

本作でも、切羽詰まった展開がもちろんあるのだが、マット・デイモンの出っ腹か、ベン・アフレックのチャラ社長か、ヒリついた感じはあまり出てこない。

あとは日本企業との文化の違いとかもあるだろうな。終身雇用とか、会社への滅私奉公精神とか。

実は本作で一番のやり手は、マイケルジョーダンのママ。
優位性のあるネゴシエーターではあるが、控えめに言っても強気オブ強気。
マイケルの唯一無二の才能を、母として、交渉人として心から信じている、といえば聞こえは良いが、とんでもなく敏腕で強引だった!

CEOでもあるベン・アフレックが「前例を作ってしまった」と言っていた。
このビジネスモデルは、ここがオリジナルなのかな?

・・・
映画が終わって劇場からでるとき、近くの女性客が「マット・デイモンもベン・アフレックも、髪型服装全部ダセえただのオッサン。当時の本人に寄せてたとはいえ引いた」
と言ってた。
鑑賞中は気にならなかったが、思い返せばかなり同意。
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