淡々と記録映像を繋いでいるだけともいえるので、面白いかどうかと聞かれると困ってしまうタイプのドキュメンタリーですが、ゴルバチョフ、エリツィン、プーチンと、ソ連解体前後の重要人物をまとめて見られたのは少しお得感はありました。今思うとすごい時代でしたね。
2000年当時に、プーチンの広報担当だった監督が残していた記録なので、プーチンの裏の顔を暴くというようなセンセーショナルな部分はありませんが、限られた素材を編集することで生まれている、そこはかとなく漂う違和感から監督の言いたそうなことが少しだけ伝わってきます。これぐらいが限界なんですかね、いろんな意味で。
よほど興味のある人以外にはオススメとは言いづらいですが、『ナワリヌイ』(2022)とセットで観ると、少しだけ味わい深くなるような気がします。日本で殴り返してこない政府に対して「軍靴の足音ガー」みたいな批難を繰り返している人に、これがホンモノですよ、と見せてさしあげたいです。
