鍾馗

こわれること いきることの鍾馗のレビュー・感想・評価

こわれること いきること(2022年製作の映画)
3.7
タイトル、ずーっと考えてたんです。
なぜ平仮名なんだろう?
作品を見てわかりました。

これは再生の物語です。
主人公は311で故郷の家族を失いました。そこで彼女の人生は一度壊れました。
東京を引き払いいわきの介護施設で働き始めますが、昔の友人には連絡を取らずにただ淡々と仕事をしていました。でも職場で老人たちと向き合ううちに自分の居場所を見つけだしていきます。入所者に頼られている。請われていると。
介護施設ですから、ターミナル、つまり死に向き合うこともあります。死に向き合って生きる意味を見出します。同時に入所者に対して活きる応対とは何かを考える実行する機会にもなります。
一人の女性の再生の物語と同時に、ターミナルを迎える人たちの生きる(活きる)意味を見出す作品でした。
鍾馗

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