安堵霊タラコフスキー

歴史は女で作られるの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

歴史は女で作られる(1956年製作の映画)
4.5
溝口健二同様トーキー初期から長回しの美学を追求していたマックス・オフュルスの遺作にして唯一のカラー作品。

過去回想における座っての会話シーンの多くがちょっと退屈だったのとテクニカラーに若干の毳毳しさがあったこと以外は安定のオフュルス作品って具合で、豪華な美術で表現されたサーカスを長回しで映す様子は素晴らしいとしか言えない。

でもこの作品のサーカス描写はサーカスに愛着のあったフェリーニが後に撮る描写とは些か趣を異にしたものがあったけれど、フェリーニがこの作品をどんな気持ちで見たのかは少し気になる。(果たして気に入って参考にしたのか拒否反応を示したのか)