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12日の殺人のおっとっとのレビュー・感想・評価

12日の殺人(2022年製作の映画)
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セザール賞6冠奪取作。(ポランスキー問題があってから、セザール賞の特に権威主義的なところは甚だ疑わしく、セザール受賞作を評価するべきなのかは怪しい)

未解決事件を題材にし、「年間起こる800件の殺人事件のうち、20%が未解決のままである」と言うイントロの時点で「あぁ、もうこれ絶対犯人わからんやん」と確信するんですけど、そこを超絶ドラマチックにするでもなく、刑事も一人の人間たちとして描き、容疑者たちも一様に怪しく、被害者の炙り出される人間関係も他人には知ったことなく、そこにリアルさを感じる。

あと被害者の親友が「この事件が何故起こったかわかる?親友は女だったから」の一言は重要で、「あなたは根掘り葉掘り親友の関係を聞くけれど、まるで親友が悪いみたいに。彼女は被害者なのだけれど」と続くのも唸る。

でも全体的にちょっと地味。主人公のバディは人間味があったけど、主人公自体はあまりきちんと描かれてなくて、なんか一番不気味だった。
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