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Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼のCHAZZのレビュー・感想・評価

4.0
ケヴィン・コスナーが表向きは街の名士であり実業家、裏では何年に渡って快楽殺人を行っている連続猟奇殺人者『サムプリント・キラー』を演じる。

面白い演出が主人公の殺人者が二重人格なのだが、殺人を唆す多人格を別の俳優ウィリアム・ハートが演じているところ。
ケヴィンとウィリアムが掛け合いをする様は他者には見えないだろうが本人の中で存在しているシーンとして面白い表現。

しばらく殺人衝動を抑えて何年も殺人を行ってなかったが、突然の再開。今まで完璧なまでに証拠を残さず警察の捜査も暗礁に乗り上げる状態だったが、ちょっとした油断からある人物に殺人現場を目撃され脅迫され始める。

完璧な社会人を演じ続ける二重人格の快楽殺人者という役をケヴィンとウィリアムが上手に作り上げていて見応えがある。

また、『サムプリント・キラー』を追い続ける刑事役でデミ・ムーアが出演しているのも良かった。

主人公の殺人鬼は、常識を弁えたレクター博士みたいなもので、ある意味こちらの方が始末に置けないかもしれない。

自分の娘にも殺人者の血が遺伝しているかもと悩むシーンなどは、さすが常識を備えた猟奇殺人者ならではの悩みか?非常に面白かった。

ラストも非常に小気味良い。
渋いけど、なかなかの良作。
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