クラゲ男爵

野獣を消せのクラゲ男爵のレビュー・感想・評価

野獣を消せ(1969年製作の映画)
3.0
『野獣を消せ』(1969)

アラスカから帰国したプロハンター(プロハンター?)渡哲也さんが、妹を暴行して死に追い込んだ不良集団をやっつけるお話です。


バイオレンス、ガンアクション、エロチズムと、そういうのが好きな人の要素てんこ盛りで、すでに斜陽となっていた『日活アクション映画』を、渡さん主演で立て直そうと頑張ってた頃の作品です。
(結局、日活のアクション路線は復活することはなく、その後のロマンポルノ時代へと進んでいくことになります)

この映画を観るためにはまず『日活アクションとは?』という現在とは違った価値観の基準を知るところから始めないといけなくて、間違っても『筋がおかしい』とか『主人公無鉄砲に特攻し過ぎる』とか考えちゃダメ。

そう、そういう疑問はすべて日活アクションという概念には通じないのです。疑問は持たず全て受け入れることで新しい世界が見えるはず。
(ただ一点気になったのは、空港の荷物検査で、主人公が普通に猟銃持ち込みしてたんですけど、時代的にOKとかそういうのあるのかしら?日活アクション的な話なのか当時の慣習的にありだったのか、それすらも霧の中ですw)

全てはダンディズムとニヒリズムの為に。その為なら誰が死んでも気にしちゃいけない。そんなハードボイルドな映画でした。

渡哲也さんは若い時から今のイメージまんまでしたね。
もうちょっとニコッとしてもええんやで~。


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