このレビューはネタバレを含みます
娘が行方不明になった夫婦の話。
胸糞な描写の数々は流石、𠮷田恵輔作品だなと思うのだけど、本作は人間の悪意や狼狽し泣き叫ぶ石原さとみが延々と映されるので、あまりにも露悪的だし、陳腐に感じてしまいました。
ミステリーやサスペンス的な要素はほとんどないし、ネット上の誹謗中傷や視聴率優先のテレビ局なども、今更感のある問題提起で新鮮さは感じられず。
同じ問題提起をするにしても、もうちょっと違う角度・深度で描いて欲しかったですね。
𠮷田恵輔作品で言うと、『空白』とプロットが似ているのも気になるところですし、近年は胸糞描写や露悪性ばかりが先行するのも引っ掛かる部分。
おそらくオリジナル作品を手掛ける事が増えて、以前よりも彼の作家性が前に出てきているのだと思われますが、その分、見る側の好き嫌いも分かれてしまうのかもしれません。
そんなわけで、私には合わない作品でした。