ばぶぶ

ぼくたちの哲学教室のばぶぶのレビュー・感想・評価

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)
3.9
実話ドキュメンタリー。
カトリックとプロテスタントの紛争の境界であった北アイルランドのベルファスト地域で、生徒全員に哲学の授業を教える小学校校長を中心とする話。物語的には非常に淡々と日常の小学校風景を写す。こどもに寄り添い、自分の頭で考えさせ、問題があれば「思索の壁」に連れていかれ、解決策をこども自身で考え、白板に文字を書き言語化していく。その過程での教師の働きかけ(答えを導くための良い質問をすること)が素晴らしい。少なくとも日本の小学校で同様の教え方はしないだろう。授業も教科書はない。対話と思索、その言語化、生徒によって考え方が違うこと、正解がないことを生徒間で共有しながら進んでいく。そのあたりの教育姿勢については素晴らしいと思った。哲学はなかなか答えが出ないのが魅力的だ、と語る校長も良い。ということでコンセプトや学校の取り組みに魅力は感じたものの、内容が淡々としすぎているがゆえに若干眠くなるということはある。
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