ひとりの女性の"もしも"で派生するそれぞれの運命。些細な偶然の積み重ねがこんなにもドラマティックに生き方を左右してるのかもしれないという説得力。お気に入りルーさんの､生き様によって繊細な変化をみせるそれぞれのキャラへの魅力あふれる寄り添いに改めて惚れ惚れ。
私の持論では 喜びや絶望などの経験数は予め人それぞれで決まっていて､どんな人生を辿るにしろ 持って生まれたそれらを生涯をかけてオリジナルに消費(体感)するんじゃないかと。通ってきた道のりはもう決して後戻りはできない､だからこそ待ち受ける運命に向き合う術を探り偶然と必然の中で繰り返される一期一会の出逢いを大切にしたいと思わせてくれる素敵作品でした。
《すこしネタバレ》
この日 いつもと違う改札口から出たら地上でめっちゃ道に迷ってしまいなんと30分も見逃してしまうという絶望に遭遇(泣)｡複雑な内容ゆえ心配していた割にはすんなりとついていけたんだけど、ある出来事をきっかけに4人目のやさぐれ風な知らないジュリアが終盤に出てきて思わず "あんた誰？"ってなった笑。
もしもあの時 遠回りしてでもいつもの改札を通っていればちゃんと映画にも間に合ってたはずだと思うと悔しいけどこれも私が知らずに選んだ人生の一部なんだとどうにか自分を納得させた日｡
