メル

抱擁のかけらのメルのレビュー・感想・評価

抱擁のかけら(2009年製作の映画)
3.6
美しすぎて愛されすぎた女は罪作り…という事でしょうか。

盲目の脚本家ハリー・ケインはかつて映画監督だった。
彼が「謎の鞄と女たち」というコメディ映画の撮影で出会ったレナは有名実業家の愛人。

14年前のこの出会いがハリーの運命を変えていく事になる。

長い間ハリーのエージェントを務めるのはシングルマザーのジュディット。彼女のひとり息子ディエゴもハリーの世話をする。

この5人を中心に情熱的な愛、計算された愛、親子の愛、秘められた愛、そして映画への愛を見せてくれる。

劇中劇の「謎の鞄と女たち」はアルモドバル作品そのもの。
ロッシ・デ・パルマもしっかり登場(笑)
全編通して赤が美しくペネロペのファッションも見応えあります。

レナの情熱的な愛の後にしっとりと語られるジュディットの愛こそが見ている者にじんわりと伝わって来ます。
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