平山は、無口で、余計なことを口にしない。それは人から見れば不器用なのかもしれないが、「自分らしく」生きている様は清々しく感じる。
仕事があり、住まいがあり、音楽や写真、植物、行きつけの店、店主とのやりとり、ちょっとした出来事が生活に彩りを加える。
生きるって、そういうことの積み重ね。それで充分、パーフェクトじゃん。
だがしかし、とはいえ、トイレ掃除は光と影の「影」にある。華やかな街並みで暮らす人々と対照的な仕事。家を見れば、給料もそれほど高くないことが想像できる。家族はいない。生きてれば、他人からの「評価」や「世間体」が気になるし、自己嫌悪にもなる。
光と影が同居してる。