雪山にある家で暮らす一組の夫婦とその息子と犬。
ある日、目の不自由な息子が犬との散歩から戻ると家の前で血を流し息絶えている父親を発見する。
殺人容疑をかけられた妻は裁判に臨む事になるが…というお話し。
謎多き事件とか、センセーショナルな展開ではなく、じっくりと裁判を描いた作品。
観ている自分もその裁判で傍聴しているような感覚でした。
決定的な物的証拠がない場合、その事件の結論は人がどちらかに決めるしかない。
じゃあそんな裁判で人は何を争っているのかと考えてみると、もしかしたらそれはただの印象だったり感想だったり、もしくは立場による役割を基にしたポジション的な推測でしかありません。
そこから導き出された結論が正しいとは限らず、であるのに人の人生を大きく決定づけてしまう。
全知ではない人が人を裁くというのはとても難しい事だと思います。
だけら裁判が長くなるのも納得。