いつものようにブルーカラーの主人公たちの労働風景から始まる
トラムに揺られひとりぼっちの部屋へ帰る
真面目に働いても豊かにならないどころか理不尽な理由で職を失ってしまう
酒に逃げるしかないような鬱屈した毎日
時代設定は現代なのに出てくる映画館も部屋の家具も連絡先の交換方法も流れる音楽も超レトロ
デビュー作を観てすぐに今作を観ても全然ブレてないのがわかる
ラジオからはウクライナ情勢が流れてくる
お金も権力もなく世の中を変えていくこともできず日々を懸命に過ごしているだけの人たちが互いに寄り添い助け合う姿を淡々と描いている
そして孤独を抱えている不器用な二人が恋に落ち日々の笑顔の回数が増えていきウィンクなんかしちゃったり
そんな映画を2023年に作ってくれてありがとうカウリスマキ