はぁ、なんて心地好いんだろう…
人生捨てたもんじゃない。
映画愛と戦争への怒り、アキ監督が引退を撤回してまで撮りたかった理由が伝わって来る。
タイミングもあってアラン・ドロンの映画ポスターには敏感に反応してしまったなぁ…
とても大の大人がする恋愛じゃないけど、やっぱり素敵。はやる気持ち、ときめく気持ち、異性を求める気持ちは年齢じゃない。
人が人を求める気持ちも。
労働者階級の厳しさ、貧しさ…
底辺で必死にもがき、生きる姿の中に人間にとって本当の豊かさとか、あるべき姿が見えてくる。
オフビート、とぼけた笑い、独特の音楽、色彩のセンス…
監督らしさを随所に感じる素敵作品だった。
靴下ワンコの名前はチャップリン、そしてラストカットは『モダンタイムス』のオマージュで締める。
「人生は、クローズアップで見ると悲劇だが、俯瞰でみると喜劇である」
チャップリンへのリスペクトを感じる完璧なラストカットだった。