このレビューはネタバレを含みます
アキ・カウリスマキは『街のあかり』しか観たことがなかったけど、それよりも格段にいいと思う。映像も、元ネタとかを感じさせない、自然でオリジナルなものになっていた。ストーリーも良くて、ふっと笑みがこぼれるたびに心が温かくなった。
その上で、すれ違いの場面や、事故のあれこれなどは、いらないと思った。せっかく温かくなった心がそのたびに冷まされる。ふたりがくっつくのか離れるのか考えてはらはらするような映画じゃないでしょう。
ふたりがささやかに心を通わせあって、傷つきながらも前に進んでいくところが素敵だった。
ウクライナのことは……。正直、出してみただけって感じがしなくもない。それでも意味はあると思うけど。