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コシュ・バ・コシュ 恋はロープウェイに乗って 4Kレストア版のsonozyのレビュー・感想・評価

5.0
『ルナ・パパ』と併せてこちらも4Kリマスターで観れた幸せ。(以前見た時はVHSの低画質でした)
ヴェネツィア国際映画祭: 銀獅子賞

内戦下のタジキスタンの首都ドゥシャンベ。
モスクワから久々に父の暮らす故郷へ戻ってきた美しいミラ(パウリーナ・ガルヴェス)。
ミラの父と同様、伝統的なサイコロ遊びでの博打がやめられないロープウェイの操縦士ダレル(ダレル・マジダフ)。二人の恋物語。

気丈なミラの美しさ。とぼけた味わいのダレル。
ロープウェイで繰り広げられるあれこれの面白さと、ロープウェイを捉えるショット。
サイコロ風賭博しかやることがないしょーもない男たち。
元気過ぎるあの老人(笑)。

“デュシャンべ。今日は戦闘なし。”
というテロップが出るあのラストシーンもいい。

“Kosh ba kosh”は、タジク語の博打用語で「勝負なし/あいこ」という解説が多いんですが、ウズベキスタンのCentre for Contemporary Artsのサイトでは、古代のサイコロ賭博での「Let’s replay(さぁ、もう一戦)」という意味と出ていてこっちの方がしっくりきます。
※英題は『Odd and Even(丁か半か)』です。

あのサイコロ風ゲーム、調べてみるとタジク語でBujulbozi・英語でKnucklebone gameと呼ばれるもので、羊やヤギの足首の距骨をサイコロのように使うゲームなんですね。
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