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タイタニックのruublueのレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
5.0
視聴2回目
2019年9月27日〜

「映画の題材としては最初から沈む事が判っているタイタニック。当時不沈船と言われた英国豪華客船の沈む迄と生き残った人々のその後を描く。主演のローズとジャックの恋物語を軸に話は展開します。」


乗船者は優雅な王族からアメリカで一旗上げようとする労働者階級まで。客室は一等から三等まで歴然とした身分階級で振り分けられます。

辛い事に王侯貴族は生き残るボートが用意され、他の人々のボートは出航時点で船の体裁にこだわった船会社の都合により外されていた所に当時の身分階級制度ゆえの「当たり前」が見える所。当時最大級の海難事故、1912年4月14日23:40〜15日02:20 運命共同体となった2,224名の群像劇とも言える。(Wikipedia 事故の詳細が生々しく語られています)

1997年封切り当時、ロングラン上映で一年間くらい上映された映画です。その人気の高さゆえアンチ派からの「見ないのに批評」もあった事を記憶しています。


(今回視聴のきっかけ)
20世紀中の傑作として別格の当作品であり歴史的史実を基にした映画で、心にそっと置いておきたい名盤、薄っぺらい自分の表現で言い表したくない映画です。今回はリスニング用に良い一本とわかりDVDで日数をかけて再度味わいつつ勉強を兼ねて観る事にしました。

ですがすみません、、、。この作品、勉強出来るか全く自信がありません。うん10年前に観て話の筋が解っているので理解に良いのは了解なのですが、もう一つの作用として冒頭から泣ける泣ける、全くリスニングにならない事でした。

冒頭からの涙のわけは封切り当時から時を経た分、自分も経年する事で生まれた視点からでした。封切り視聴時には主演の恋物語や周囲の人間劇、巨大船沈没の迫力メインで見えませんでしたが、運命の最期に向かって進んでいたのは登場人物達と共に生活を彩ったあらゆる道具も含まれている事でした。

メガネ、髪飾り、描かれたスケッチ画。真っさらの料理皿、ピカピカに磨かれた船の計器類。全てが乗船者と共に有りました。今は海底に眠る船にも100年前、人々の愛に溢れた日々があり、使われた道具達もそれらを使った人が去った今も同じ場所で、かつての主人の帰りを待つように一緒に眠っている。

登場人物以外で物言わぬ道具もこれだけのメッセージを語れるのか。映画冒頭から映し出される道具のあれこれが海底のそれらにリンクして行く様は作者の細部への慈しみが感じられる導入部となっています。以前の自分の見方に無い部分にフォーカスした今回でした。



少し観てストップ。ゆっくり観ているので未だ船は氷山に激突前で若かれしディカプリオに酔いしれる段階です。「洋画をいつか字幕なしで観たい。」そんな身の程知らずな大望は残念ながら無理のようですがしばらくリスニング教材としてこの映画を朝の通勤途上に視聴して行きたいと思います。

もし通勤中に目にうっすら涙の人が居たら多分filmarksのruublueski という事で是非白いハンカチを (白いハンカチの使い方は映画 “インターン”をどうぞ)😢😊
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