Omizu

タイタニックのOmizuのレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
5.0
【第70回アカデミー賞 作品賞】
言わずとしれた名作ですが、観たことなかった。長いしラブストーリー苦手で…アカデミー賞では史上最多の14ノミネートで11部門受賞した(ノミネート数では『イヴの総て』『ラ・ラ・ランド』と並び最多、受賞数では『ベン・ハー』『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』と並び最多)作品。

すごくよかった!若いレオ様とケイト・ウィンスレットの魅力が満載だし、お金をかけたそのスケール感にとにかく圧倒される。

緻密に組み上げられた脚本も素晴らしい。伏線の張り方も実に巧み。撮影も素晴らしく、有名な船首でのラブシーンの開放感と、それに対比されるようなレオ様が閉じ込められてからの脱出劇の閉塞感とあのスリル!暗い廊下をサバイブするあの感じは『エイリアン2』っぽい!

登場人物もいいよね。船の設計者や船長の悲壮感とか、キャロの一瞬いいやつ?って思うけどてめぇはどうしようもねえな!っていう末路とか。あと特筆すべきはキャシー・ベイツの「不沈のモリー・ブラウン」だよね。新興成金とバカにされているのを分かっている感じとか、最後一人戻ることを主張するのとか、本当に強い女性で思い出すだけで泣ける。

この長尺が全く苦にならなかった。スケール感に圧倒され、結末が分かっているからこそ切ない純愛に泣けた。社会階級を痛烈に批判した作品でもあり、そりゃこんなヒットもするし作品賞も獲るわな。
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