ワイオミングに住む悪ガキ三人組が、病気のママにパイを作るための卵パックをおっさんに横取りされる。
怒った三人は、卵を奪還するためにおっさんのトラックの荷台に忍びこむが、実は彼は魔術を使う謎の犯罪集団のメンバーで、さあ大変。
時代設定は現代なんだけど、16ミリフィルム撮りのルックも含めて、7、80年台のキッズムービー的なムードを作り込んでいて、いろいろ緩いのも狙いだろう。
ウェストン・ラズーリ監督は、2018年に自分のプロダクション名と同じ「Anaxia」という、やはり70年代テイストのキッチュな短編ファンタジーを撮ってるので、とことんこの世界観が好きなんだろうな。
途中から犯罪集団を率いる魔女の娘も加わって、少年少女が二人ずつ。
初恋の予感を控えめなスパイスに、いかにして子供たちが、大人たちを出し抜くか?と言う話なんだけど、悪のボスが魔女だったり、なぜか銅像の男の子が動き出したり、ディテールが独創的で不思議な手触り。
ユル楽しかったけど、全体にもうちょっと刈り込める。
90分くらいだったらもっと良かった。