ふじこ

イビルアイのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

イビルアイ(2022年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

医者も専門医の治療を進める謎の病に陥った幼女ルナ。
両親は彼女の為に手を尽くすものの、母親の故郷である村へ暫く身を寄せる事になる。
いつもいつも妹に掛かりっきりでネットも繋がらない田舎に強制的に連れて来られた姉ナラは爆発寸前。
母に当たりの強い初めて会う祖母と、妹と使用人の恋人同士を置いて両親は治療法を探しに家を出ると言う。
しかしこの村には魔女の言い伝えがあり、祖母の言動がなんだか怪しい…。


みたいな導入。
病気モノって、当人のきょうだいって信じられないくらいいい子か反発するかに分かれるよね…。
主人公であるナラは妹の事は嫌いじゃあないのだけれど、両親が掛かり切りであり妹の都合で全てが決められてしまう為に特に母親に反抗的な態度を取ってしまう。
13歳だしね…聞き分けてよって言うには幼すぎるし、ナラ自身に否はないので普通に可哀想ではある。反発のし方が感じ悪いのも仕方がない。素直になれよと言うにもまだ幼いからね…。

結局、ババアは悪もんでルナの血で若返って母親に成り代わって、少し考えれば分かりそうだけど何も知らんナラはババアだと思って母親を刺殺してしまい、家に戻ってからも放心状態だったけれど初潮が来たある日皮を抜いでいる母親を発見、自分を"お嬢さん"と呼ぶ事からこいつババアじゃん!と気付き、妹の命と引き換えに母親を殺してしまったのだと気付く。

って感じ…?B級ホラーでいいやと思って観たのだけれど、全体的に頭使わんくて良いソレ系ともまた少し違うような…期待外れ感が半端ないというか…中盤くらいまでは良かったのだけれども、めちゃくちゃよくある展開に着地したなぁって。

母親は恐らくこの魔女の話を知っていて、夫には内緒で故郷に戻ってルナを助ける為に3日くらい留守にするんだけど、これは他所であの謎生物を育てる儀式をしてたって事なのかなぁ、己の母親を犠牲にするつもりで。違うのかな。
なんかいまいち分かり辛いけど、ナラが発見した昔の写真を見るに確実にババアは若さを取り戻しているっぽいんだけど(劇的に若返るんじゃなくてババア感の維持)、娘であるナラの母親はそれをどう思ってたんだ…?
ずっと疎遠にしてたのに、どうして若い娘である2人を任せて大丈夫だって想ったんだろう。

なんだか全部がフワッとしていて、フワッと辿り着いた先が王道中の王道なもんだから(そうなんだ…)と思って終わってしまった。
全然よくわかんねーけど、最後皮を剥いだババアはナラをどうする気だったんだろう…。母親刺し殺しちゃったんだし、もう諦めて母親に擬態したババアもやっちゃえば良いんじゃないの~?と思って終わった。
明確にどっちかでわけると"つまらない"方だと思う。
明るくていい感じだった使用人達のあの謎ムーブも分からんし、もう覚悟決めてナラに全部喋っておかなかった母親の自業自得感も感じるわ。
お金はありそうだったんだから謎の儀式場所まで離れててもホテルにでも泊まらせておきゃ良かったんじゃないの。それか一人で行くか。
よく分からんがすげぇ…!ほんとに分からんが!と思った同監督の[ パラドクス ]が今のところ一番優れていたと思う。
期待してなかったけど期待外れ。
ふじこ

ふじこ