【特急コロニアリズム】
アマプラ見放題にて。1979年の、24時間TV・2時間アニメ第二弾。コレ、映画カテゴリに入っているが、映画館で上映されたことがあるのだろうか?
有名な欺瞞冠“愛は地球を救う”は手塚プロを救わず、地獄の制作現場だったらしい。たまたま、岡田斗司夫がこの件に触れた動画を見たらオモロかったので、たぶんTV放映以来の再会だが、見てみた。
放映は日曜の午前中だったかな?子供心にも退屈なアニメだったが、他にすることもなく、何となくガッカリしながら見終えた記憶あり。前年の『バンダーブック』の方が断然よかった…と感じたような?
まず地獄現場の件だが、手塚プロのサイトで当時の進行さんが語っており、“放送が始まっても最終ロールの編集をしており、TV司会進行の欽ちゃんが、いざとなったら間を持たせる話になっていた”そうだ。岡田の言う“放送が始まっても手塚さんが最終ロールの絵コンテを描いていた”は都市伝説でしょう。
ただ、改めて本編を見れば“絵コンテが上がらないから既存の絵から予想して撮影しアフレコまで進めた”は実際、あったんじゃないか?恐ろしい話だが、絵と台詞のミスマッチ等から、あり得たと思える。
全体、そうとうの低品質だが、それでもある程度の見応えがある。それは手塚の天才パワーと、支えた制作スタッフのプロ根性に依るものものでしょう。やっぱり昭和は尋常でなかった、と後向きの感動が…。
太平洋を海底から鉄道で結び、白人が要所を植民地化しようとする…とのアイデアには、今でも驚く。お茶の間向けアニメでコレができたのは“愛は地球を救う”のおかげか?欺瞞冠が効くこともあるんだね。
真っ当で直球なことを、特急で言っている。イマドキこれを見るとけっこう、心打たれます。
手塚漫画からのスターシステム導入はどうかと思うが。手塚キャラを知っていると、アトムやブラックジャックの使い方は確かに巧いなあ…と感心するが、手塚知らずにとってはオモシロイのか?コレ…。
音楽は前作に続き大野雄二さんで、初っ端からルパン調!事件を探るヒゲオヤジが銭形に見えるぞ!
女性キャラは相変わらずフェロモン撒いてますね。王女さんの、バスタオル一枚的衣装がスバラシイ!稚拙な絵でもちゃんと、白いお尻のむき出しぺろんが描かれ萌えます燃えます。…ヴィヴァ昭和!
…等々。www 当たり屋するつもりで見始めたら、思ったより愉しめてしまった。やはり手塚センセは、スゴイ!
<2024.9.2記>