このレビューはネタバレを含みます
パッチギ!(頭突き)
監督のインタビューでもロミジュリのオマージュと言ってたくらい分かりやすい構成でした。現代的な要素で言うと、ウェストサイドストーリーもあるかも。
ロミオ・トニーが松山、ジュリエット・マリアがキョンジュ。
ただ、取り巻く人物たちのバックボーンがしっかりしているからサイドストーリーもボリュームがあって楽しめた。
川という線を渡る松山のシーン、川の両岸で対峙する喧嘩のシーン。
橋は傍観することしか出来ない現状を表している気がした。
個人的に面白かったのが衣装の色。
朝鮮組三人が赤青黄とそれぞれの色を身につけているのに対し、日本組の松山が青黄、吉田が赤を身につけている。
赤は血、怒りを象徴するカラー。
赤を身につけたアンソンはいつも喧嘩しているが、子供が生まれるシーンではトレードカラーの赤ではなく黒と青。そしてラストシーンでは赤に白ジャケット(日本の国旗)という衣装。子供は青のベスト。(合わせて韓国の国旗)
対してラストシーン、吉田は赤ヘルメットで学生運動に参加している。
これは衣装スタッフさん楽しかっただろうな〜と思いました。
長くなっちゃうので割愛しますが、坂崎幸之助さんがまんま役として出てるし監督は社会の先生になりたい歴史を知らない奴が映画監督になれるわけがないっと言っていた言葉に説得力のある映画でした。