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原子怪獣現わるのefnのレビュー・感想・評価

原子怪獣現わる(1953年製作の映画)
3.6
 怪獣をクローズで切り取ったショットはなかなかのもので、この辺に日本と米国の違いがあるんだろうか、みたいなことを思った。勇敢にも拳銃一丁で挑みかかって食べられてしまう警官、灯台に吠えかかった瞬間のレンズの歪、塔が煉瓦を剥き出しにして内側から崩れていく描写なんかも程々の情報量。煉瓦をつかわない円谷や本多は多分やらない。(ラドンで瓦を飛ばしてはいたけど)
 筋は単純というか海底2万マイルやキングコングの変奏で、原爆実験後の調査の末に見つけた怪物が米国を襲うというもの。アメリカの映画なのでそういうものだ、と思って見てはいたが、このあとにゴジラが生まれたのは読み替えとかそういう次元を超えた突然変異だと思う。どうやったらこれに原水爆の設定や台風のイメージを重ねようとかいう発想に至るんだろう。
 あとツーショット棒立ちの会話や棒立ちで銃撃するショットが多い。金がなかったんだろうけど、片方座らせて高低感を出すくらいの工夫波欲しい。
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