ぐっち

突入せよ!「あさま山荘」事件のぐっちのレビュー・感想・評価

5.0
僕はこういう映画が一番好きなんだ。
本作では警察官僚、現場警察官たちの喧喧諤諤、論談風発の議論が止まらない。いや、誰もの誇りと使命感を前にしては止めてはならないのだ。無数の英雄たちによるこれら演技の枠を超えたやりとりの積み重ねこそが本作の醍醐味である。

余りにも困難な使命に挑まざるを得ない状況、そう、劇中の言葉を借りるのであれば「ヘラクレスの選択」。安全な道の先にある刹那的な快楽を選ぶのではなく、苦難の道の先にある美徳を選択することしかできない人々のお話に魂が揺さぶられるのだ。

あさま山荘事件そのものの再現性、映画から独立して客観的に存在しているような実在性、昭和という時代に起きた決して自分が存在し得ない事件現場に引き込まれるような感覚が癖になる。
もうね、誰がなんと言おうがこの映画は傑作やね。確信する。
ぐっち

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