カタパルトスープレックス

座頭市兇状旅のカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

座頭市兇状旅(1963年製作の映画)
3.6
二十六作品ある勝新太郎主演「座頭市」シリーズの第四作目。前作に引き続き田中徳三監督。講談『天保水滸伝』の流れで、今回は国定忠治も登場。クライテリオン版ボックスセット収録。

今回は第一作から続くおたね(万里昌代)との関係が終着点を迎えます。それにしてもですよ。まだ、座頭市のキャラが安定していないんですよね。座頭市ってめっちゃ惚れた女がたくさんいるんですよ。お前は一体誰が本命なんだ?すごくクールでなるべく煩わしいことに関わらないキャラだったり、今回は人情優先で煩わしいことに積極的に関わりに行ったり。第一作目から順番に観ると、キャラの定まらなさがすごく気になります。

まあ、それでも安定の楽しさはあります。ドキドキハラハラもさせてくれます。安定の面白さなんですよ。ボクの基準だと3⭐️はコンスタントに取れるんだけど、決して4⭐️は取れない。「男はつらいよ」シリーズのような安定感を第四作で既に醸し出しています。