【終末のコンフィデンスソング】
大友克洋原作・監督のアニメーション作品の4K版
〈あらすじ〉
第3次世界大戦勃発後の「ネオ東京」では、軍の指揮下で超能力の研究が進められていた。そんな中、不良グループがオートバイで高速道を疾走していたところ、突然現れた奇妙な小男を避けきれずにメンバーの島鉄雄が転倒。そこに現れた軍部のヘリコプターが小男と彼を連れ去る。残されたメンバーは、彼を探すうちに、最高機密「アキラ」を取り巻く軍やゲリラの戦いに巻き込まれていく…。
〈所感〉
まさに超次元。自分は殆ど原作のことは知らないが、『レディプレイヤー』『NOPE』等でオマージュされる程には世界中に知れ渡っているようなので鑑賞。1988年の作品にして既に日本アニメーションの集大成のような出来で脱帽する他ない。人物のディティールが非常に凝っていて、口や表情の動きも活発で、モーションも滑らかで当時の画とは思えない。他の方も言うようにストーリーは難解だが、バブルに浮かされ、それが破裂した昭和の時代の空気感、大都市の喧騒と熱狂が次第に我々の心をも時空を超えて呑み込んでいくようで見ていて恍惚とさせられた。有名なバイクをスライドさせて止めるシーンはだいぶ序盤で見れた。ラストの鉄雄の暴走からの桑田との再会で情緒がジェットコースターのように揺れ動く。やはり伝説的作品なので、今触れられて良かった。