滝和也

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地争覇の滝和也のレビュー・感想・評価

3.6
西太后が支配する
魔宮 紫禁城に
広東佛山の英傑
黄飛鴻(フォン・フェイファン)見参!必殺の無影脚に獅子が乱舞する!

ジェット・リーこと
リー・リン・チェイ主演第三弾!

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地争覇」

前作でドニー・イェンを下し、遂に北京に入城する黃飛鴻。弟子のフー、恋人であるイーさんを従え、父の道場へ。だが魔都北京では、総督が列強に清帝国の強さを見せつけるため、各武術道場による獅子王杯を行わんとしていた。その前哨戦とも言える争いと列強の思惑に黃らは巻き込まれていく…。

う〜ん…?前作が良すぎましたね。やはり怪しげな邪教集団や清朝切っての使い手ドニー・イェンを使っちゃいましたからね。もう普通の戦いじゃ超えられないレベルでしたから。ジェット・リーの少林拳の腕前を見せるにしても、組手の相手が見当たらない訳です。クンフー映画の基本はやはり強い敵ありき。その点はどうしても落ちてしまいます…(T_T)

変わりと言ってはなんですが、徹頭徹尾、黃に不利な状況を作って大群で攻めかかるシーンが多く、結果無双シーンだらけです(笑)リーのアクション自体は磨きがかかり、素晴らしいの一語に尽きます。

油が引かれた部屋で蹴りを封じられたり、中国伝統の獅子舞戦であったり、目先を変えて見せ場が作られています。これはこれで面白いのですが、やはり一対一の純粋な激闘を見たくなりますね。

前半には鬼脚と言う無影脚並の足技を使う敵も出るのですが、黃さんのレベルではなく…。ただ彼は良いドラマ部分をその後、担ってましたから良い役ですが。

因みに獅子舞戦は巨大な塔に括り付けられた札を獅子舞しながら取り合うと言う一見ホンワカしそうですが、足で蹴る、剣で切る、槍が飛び出す、終いには火を吹くとなんでもあり。ただアクションが見づらいのが難かな〜(笑)

今回、第二弾の敵とのスパイものの様なハード展開はなく、一作目に近く、コメディ展開も多くなってます。敵もそうですが、やはりロザマンド・クワン演じるイーさんとのラブコメが中心。美人さんですからね、少しのウザさは我慢しましょうか(笑)

そんな所も含めて、このシリーズは完結です。(どんな所だ(笑))やはり第二作がトップですね。作品的にはあちらがラストでも良かった気が…。順番入れ替えたほうが(笑)
滝和也

滝和也