広島カップ

ジョー・ブラックをよろしくの広島カップのレビュー・感想・評価

3.9
「ほうら消(け)えるよ……
早くしないと消えるよ……
消える……消える………
消えた…… 」

死神といったら必ず思い出す三遊亭圓生師匠の名調子。
蝋燭の火を人の命に例えて蝋燭の火がきえることを命の終焉とした古典落語の名作「死神」。
本作でも主人公の会社社長(アンソニー・ホプキンス)は65歳の誕生日にケーキに立つ一本の蝋燭を吹き消します。
それが社長の最期の日。

交通事故で亡くなった美青年(ブラッド・ピット)に死神が乗り移つります。
この死神は何だかんだフラフラしていて迫力不足。
彼はおそらく死神界でもあまり出来の良くない部類かもしれません。
社長をあの世に連れていくという仕事をウダウダと期限を伸ばして、地上界の女と色恋沙汰を起こしたり、ピーナッツ・バターを舐めたり……
人の命を持っていくという責任重大で大事な仕事を舐めています。

美男美女だとあんな素敵な出会いがあるんだなァ~
羨ましい。笑
マーティン・ブレスト監督は男同士の関係だけではなく男女の恋愛も上手いではないかと思わせてくれたコーヒー・ショップのシーンとラストでした。
花火が美しい。
広島カップ

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