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恋人たちの予感のmasayaanのレビュー・感想・評価

恋人たちの予感(1989年製作の映画)
3.5
面白かったし、こういうハッピーエンドものは嫌いになれない。が、やっぱりこう、長尺のTVドラマだなあ、という気がしてしまうのはなぜだろう。誰しもが無難に楽しめ、またそこそこに続きが(結末は想像できつつも)観たくなるシナリオを無難に映像化し、映画の尺で無難にまとめてみせた、という職業作家的な無難さだけが素朴な没入を遠ざけてしまった。すべての夫婦にはドラマ(物語)がある、というのは分かるし、その断片をアメリカン・コメディとして描いたというのも分かるのだけど、全体的に歯切れ(テンポ)が悪い。語りの丁寧さと、演技のいささかの冗長さがその要因で、80年代であればこの2年前に発表されているウディ・アレンの『ハンナとその姉妹』とどうしても比べてしまうかな。
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