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ミラーズ・クロッシングのkarmapoliceのレビュー・感想・評価

ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)
4.0
Miller's Crossing:ジョエル・コーエン監督、脚本、イーサン・コーエン製作、脚本、ガブリエル・バーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、アルバート・フィニー、ジョン・タトゥーロ出演、バリー・ソネンフェルド撮影、1990年作品。

舞台は禁酒法時代のアメリカ東部。アイルランド系マフィアとイタリア系マフィアと警察まで巻き込んだ抗争の中、三者の間を行き来する男トム・レーガン(ガブリエル・バーン)を中心に描いた物語。

久しぶりの再鑑賞。やはりけっこう好きな世界観。まずオープニングの森の中で木枯らしに飛ばされて来たハットの上にタイトルがクレジットされるカットに痺れるわ(笑)本編でも要所で映像を止めて観たくなる程に、格好いいカットが多々あり、かなり上々の画作りが堪能できる。単純に重厚なソファーの脇でタバコや葉巻をスパスパ吸うシーンや、ロックのウイスキーグラスをカラカラとやるシーンも多々あるので、それだけでも楽しいかも知れない(笑)

物語はトム・レーガン(ガブリエル・バーン)がどこに転んでいくのか?読み難い揺さぶりを楽しむ感じだろうか。ただこのキャラがニヒルでポーカーフェイスなのは分かるが、存在感や吸引力にやや乏しいのが惜しいところだろうか。レオ(アルバート・フィニー)の方が迫力や貫禄があったように思う。

禁酒法時代のアメリカのギャング映画と言うと強烈な名作が幾つかあるので、比べるのは難しいが秀作の一つではあると思う。また観たいと思う。
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