フリーザ

ミラーズ・クロッシングのフリーザのレビュー・感想・評価

ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)
4.0
【コーエン兄弟連続鑑賞記録その3】

コーエン兄弟作品の中でもコミカルな要素がほぼ無い硬派なマフィアもの。
ですがスコセッシやコッポラやデ・パルマ等のマフィア映画とは違い、現実感が無く寓話的というかフィクションであることを強く感じる作品でした。どことなくファンタジーというか。
パッケージにもなっている森のシチュエーションや帽子のイメージ、牧歌的な劇伴のせいでしょうか。


命乞いのシーンとレオが殺し屋を返り討ちにするシーンが特に印象的。
ラストも渋くて良いです。


ジョン・タトゥーロやスティーヴ・ブシェミ等、これからコーエン兄弟の作品でよく見ることになる役者も多く出演。


他のコーエン兄弟作品と同じく主人公が行き当たりばったりで行動していき、その度に周りが混乱し状況が変化、主人公も状況を把握し切れていないだろうし思わぬ方向に行くことばかりなので決してしてやったりな展開にならない話。
その為どんでん返し的な面白さや話のロジカルさはない。
冒頭のカツラを持っていった少年の下りと同じで、意味深に見えることでも意味の無いことなのかもしれない。
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