ユナマリア

剣のユナマリアのレビュー・感想・評価

(1964年製作の映画)
4.0
三隅研二監督と市川雷蔵による「剣三部作」の第二作。

剣の道に生きる剣道部主将の生き様を中心に描いた作品。

謹厳実直に生きる国分次郎は、大学の剣道部に所属している。

同期の賀川も主将候補ではあったが、国分が選ばれる。

国分主将による練習はとても厳しく、ペナルティによる正座40分等、妥協を許さない。

そんな中、生真面目を絵に書いたような国分に対して、賀川と伊丹真里はハニートラップを仕掛ける。

その後、剣道部は合宿へ行くのだが…

まるで真っ白の紙に文字が綴られていくかのような映画。

シンプルで綺麗な映像と、考えさせられる内容は、本当に本のようだった。

雷蔵は勿論だが、真里を演じた藤由紀子の存在感が素晴らしい。

原作の三島由紀夫の考え方、正義が詰め込まれた作品でもあり、ラスト後の余韻のどっしり感が凄まじい。
ユナマリア

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