このレビューはネタバレを含みます
おもろい^_^
森が好きな人間なのですごく綺麗な風景を見て勝手に一緒に歩いてる気分になったウフ。鹿も好きなので画面に映るたびにカンワイ🫶となる。
鑑賞後にセリフと感じたことを忘れないように必死にメモしたけど見たの少し前だから記憶間違ってるところあるかも^_^
アタシ的にはタクミは鹿に近い存在かなと思った。そう思ったのはタクミが芸能事務所の男に襲いかかった時だったけど、そもそも鹿は神様の使いと言われているから、事務所の人間との交渉役であるタクミもまた土地を守るための使い、とも考えられるのかなと。というかタクミはイコール鹿だったのかもしれないとさえ思う。どうだろ分からんけど
はじめタクミはグランピング施設の建設について賛成も反対もせずに両者納得のいくためのアドバイスをくれる、村の使い・交渉役な存在だけど…中立でいられたのはその時点ではまだタクミと事務所の人間との間に、村人&部外者としての明確な線引きがあったからだと思う。
菓子折り持って事務所の人2人がたくみに会いに来た後のくだり。突然薪を割りたいと願い出て移住しちゃおっカナ〜と言い出す無神経さ、ズレたうどんの感想。中立をとっていたタクミの神経は徐々に徐々に刺激されて、ふつふつと怒りが込み上げていたはず。薪を割るのはストレスをぶつけたり、リフレッシュするためじゃない。生きるために必要な仕事。うどんは作り手の努力と移住者としての想いの結晶。ズカズカとこちらの領域に踏み入ってきたかと思えば、神経逆撫で必至の無神経さ。私もめちゃくちゃイライラしてしまった。そんでもって極め付けは鹿トークだったと思う。鹿が臆病なら寄りつかなくて安心では?みたいな事務所の人間の発言に対する「ではその鹿はどこへいくのか?」という問い。配慮のなさ、想像力の欠如。自分たちのことしか頭にない発言の連続に、中立を保ってきたタクミはここでプツッと糸が切れたのかも知れない。
手負いの鹿は人を襲うことがある。事務所の男を手にかけたタクミは、娘が死んでしまった怒りと悲しみに震える手負いの鹿だったんだと思う。
途中、事務所の意向と村人の板挟みにされたあの2人をみて、タイトルの『悪は存在しない』は、人間の感情は複雑だから悪人に見える人にも善の心があるということなのかしら…って思った。
もしくは善も悪もその概念自体が鹿(自然)にはないってことなのかな。人を殺めることは法で裁かれるべき完全なる悪だけど、法はあくまで人間が作った人間界の指標であって鹿には通用しない。もしあの瞬間タクミが鹿であったならば、その行為は悪ではなかった。
鹿って宗教的なモチーフで用いられるイメージだから、その辺詳しかったら違う解釈できるのかな。難しいけど面白かったからもう一回見ようと思ってたのに気づいたらフツーに上映終了してたよね。てかこんなにたくさんレビュー書いたの初めてかもしれなくて嬉
深夜テンション