日本も含めて国土が狭いと縦に住居を伸ばすしか無いですよね。文明の成せる技か苦肉の策か…。大規模災害の時に条件は一緒なのに、何故か倒壊しない建物って不思議とあるからリアルじゃないとかおかしいとかは言えないですね。
冒頭からいきなり文明崩壊で求めてた展開になり話が速いというか速すぎる(笑)
秩序が無くなり何が正しいかは多数で決まり、人の心に狂気が宿り始めて更に混沌としていくこの辺は「ドラゴンヘッド」などで既視感はあるけれど、韓国映画独特の暗さが悲惨さのレベルを上げています。
救助も無く先が見えない中で咄嗟に勇気を出した男が祀りあげられ芽生えていく狂気と権力…。ただ一時の平穏が破綻していく展開はだいたい読めるというか、この展開しか無いから脚本としての意外性には欠ける印象でした。
危機的状況な中で誰もが生き残る事に必死な心情を上手く使って人間ドラマに仕立ててました。
人間はやっぱり分かり合えるようで分かり合えない…行き着く先はやっぱりそこですね。
絶望的な状況が人の心に芽生える狂気と疑心暗鬼と韓国映画にしては分かりやすい心理描写が逆に良かった気がします。
こんな状況では何が正しく誰が正しいのかはなかなか難しいですね…。
そしてやっぱりイ・ビョンホンさんの存在感と演技が凄い。てっきり勇気ある普通の男かと思いきや権力を握ってから少しづつ見え始める狂気とその正体。
先が読めてしまう展開で映画的な面白さは普通でしたが、この男の存在が映画にスパイスを与えて見応えあるものにしていました。
大絶賛されているよりは普通でしたけど、災害描写と人間の黒い部分を分かりやすく描いていてなかなか見応えがありました。
まとめの一言
「ゾンビなんかより怖いよやっぱり人間」