奥平大兼くん&高校生のeスポーツ(ゲーム)に惹かれて。劇場見逃し、もうアマプラに来たので早速鑑賞。めっちゃ良かったです…!「のぼる小寺さん」の古厩智之監督。エモ系です。
演出的にちょいちょいカクカクしてる(違和感ある)所はありますが、とにかく爽やかだった…!
何かに一生懸命になる、その瞬間を切り取っているのがとてもいい。
主演は奥平大兼くんと鈴鹿央士くん、二人の演技は圧倒的です。
奥平くんはほんと上手いと思ってるんですが(「マザー」の頃に比べて格段に上手くなったと思う…←何目線!?笑)、鈴鹿くんも上手いですね…!「蜜蜂と遠雷」でおおっと思いましたが、本作も流石です。
いちおうW主演ですが、鈴鹿くん演じる達郎の視点メインで進んでいきます。彼がまた落ち着いた感じのキャラクターなので、それがうまく表現されていて似合いすぎてた。対照的に奥平くん演じる翔太は金髪のややチャラめなキャラなんですが、家庭に事情があり(これは達郎もそうなんですが)優しいお兄ちゃんのシーンがまた似合っていてよかった。
(この「家庭の事情」の部分だけがちょっと気になったが…eスポーツをする子って、基本的に家にパソコンがあると思うんですが、そういう意味でちょっとリアル感が薄まっている気はした。以前は中流以上の家庭環境だったのが転落した…とも取れるんですが。本作は実話ベースで、個人的に見知った学校環境がモデルになっていたので「いやそんなに複雑な家庭環境の子ばっかりいないだろう!」と思ってしまった。。ちょっと脚色が過ぎたかも…しかも大人キャストがそこまで見せ場という感じでも上手くも無いし。達郎のお母さん役は監督の奥様、かつ脚本協力なんですね。うーんなんかわかるわ…。。余談がすぎました。でも、そのマイナスを引いてのこの評価(4.2)です。それが無ければもっと高評価付けたかった)
主演2人も凄くよかったんですが、個人的に3人目のプレーヤーである「亘」くん役!この方がめちゃめちゃよかった…小倉史也さん。VTuberが好きなオタク気質のキャラ、最初はメンバーになる事に全く乗り気じゃないんですが、火が付いた瞬間の演技がめちゃよかった。観ながらお顔が誰かに似てると思ったんですが、忘れてしまった…濱田岳さんじゃないし(追記:思い出しました!浜野謙太さんです)。キャラクター的に3枚目とかみたいなポジションが合いそう。子役をされていて一時は学業専念、卒業後に再度役者をやられている方みたいですね。今後来るんじゃないかと思います!
(もんのすごい余談だけど、10年前なら天音くんがこういうキャラやってたな!めっちゃ似合いそうだな!と思ってしまった^^でもこの方27歳なんですね…高校生役、凄い!全く違和感なかった)
ちなみにこの「亘」が一番観客目線に近い役どころなんじゃないかな…?と思った。凄く才能がある訳でも情熱がある訳でもない(ただ、それは立ち位置の問題なので、人によるかもですが)。そこからの!というのが凄くよかった。
あと、話がほぼメイン3人で進むので女性キャラを入れようと思ったのかなとも思いますが、大会のスタッフに山下リオさん(もしかして彼女は実在の方でエピソードは実話なのかな…!?)、翔太といい感じの女子高生に花瀬琴音さん。花瀬さんはエンドロールでお名前を見て気づいたのですが、先日観た「遠いところ」の方だった…!めっちゃ驚いた。全然雰囲気が違います。「のぼる小寺さん」の監督だからかもしれませんが、ちょっと工藤遥ちゃんぽい感じの演技に見えた。彼女も良かったです。奥平くんと二人のシーン、めちゃくちゃナチュラルで最高!
個人的にスポーツと映画やドラマなどの映像作品ってなんか相性悪い気がしていて(映画を観る人は基本的にインドアであまりスポーツをしないイメージがある、相反関係というか。だから興味を持たれにくいような気がしている)、たまに見かけると「おっ!」と思います。(採算取れそうな構成になってるのかな…!?みたいな。)でも本作はeスポーツでゲームが題材なので、結構相性良いかも…?実際のスポーツ部分がはめ込みというかゲームのシーンになるせいかな?
自分もいわゆるアウトドアのスポーツだったら観なかったかもしれませんが、eスポーツに惹かれて観ました。ゲームですが3人のチーム制なので、メンバー集めから努力、友情まで、王道っちゃ王道ですが胸アツでした。単純に、先が観たい…!と思わせてくれた。
ちなみによく考えるとあのゲームのシーンは、役者さんはきっと実際にゲームをしている訳ではなくて、無表示のディスプレイに向かって演技をしているんですよね…?その事に途中で気づいて、この子たちめちゃくちゃうまくないか!?ってなった。実際に身体を使ってスポーツをしながら演技するのも大変だとは思いますが、リアルにはなりますよね。でも、本作の場合、ゲームでエキサイトしているシーンは全て本人たちがその状況を想像して、表情を作り出しているって事だと思うんですが…それって凄くないですか!?まさに俳優の妙が見れているのでは…!!と思った。自分も観てて熱くなった。(でも、リアルのゲームをしているシーンとゲーム画面とのクロスは言うほどなかったのかな…?実際はゲーム画面だけで熱くなってたらすみません!)
脚本は朝ドラ「ブギウギ」が記憶に新しい櫻井剛さん。
朝ドラは足立紳監督がメインだったので「あなたのブツが、ここに」や「マイホームヒーロー」の方といったほうが合っているのかな…?いずれもドラマです(映画は違う方みたいです)。昔観た作品があまり好みではなかったんですが、近年のは結構好きかもです。(あなブツは未見ですが)
エモ系と書いたのは、結末がそうだったから。
多分そうなるよね…と思ったけど、それがよかった。
私はとても好きです。おすすめです。
追記)この監督は「ロボコン」の監督さんなんですね。観たか記憶にないのですが、高専つながりでの起用だったのかな…!?と思いました。