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知りすぎていた男のぉゅのレビュー・感想・評価

知りすぎていた男(1956年製作の映画)
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2021年 鑑賞 21-156-6
世界的名監督のアルフレッド・ヒッチコック氏の、イギリス時代の作品「暗殺者の家」(’34年/原題は同じ)を自らリメイクした、サスペンス作品。作中で歌唱された「ケ・セラ・セラ」は第29回アカデミー賞で歌曲賞を受賞した。
まさに緊迫感溢れる120分でしたので、スコアは遠慮させていただきます。
ヒッチコック監督のカメオ出演、今回は?(現在2/12作品)

フランス領モロッコに観光にきていたベン(ジェームズ・スチュアートさん)と妻で歌手のジョー(ドリス・デイさん)、息子のハンク(クリストファー・オルセンさん)は、バスの中でベルナール(ダニエル・ジェランさん)という貿易商と知りあうが、ベルナールは街の市場で何者かに刺殺されてしまう。彼は死の直前にベンの耳元で「ロンドンで要人暗殺の計画がある」と告げ、「アンブローズ・チャペル」という謎の言葉を残した。しかし、前日にレストランで知り合いになったドレイトン夫(エドワード/バーナード・マイルズさん) 妻(ルーシー/ブレンダ・デ・バンジーさん)によって息子ハンクが誘拐され、「ベルナールから聞いたことを誰かに話せば息子の命はない」という電話がベンのもとにかかってきて...

モロッコがまだフランス領で、アフリカ大陸が暗黒大陸と呼ばれていた時代。イスラム教の女性のベールや食事のマナー等は、現代では理解されているが、当時なら少年もそうだが、大人でさえ理解されてないのね!

ホテルでの “ケ・セラ・セラ” の母子の歌唱シーン、最高!歌手だけあって、普段から鼻唄で歌っていた母、それを聞いて覚える子の姿が、安易に想像できる。

「息子を返して!」と叫ぶドリス・デイさん、動揺しながらも、冷静に淡々と状況を話すジェームズ・スチュアートさんの会話のシーンは圧巻だった!

ロイヤル・アルバート・ホール。迫り来るシンバルの音。無声でも焦っているベンの動きや行動、ハラハラとして、落ち着かない様子のジョー、声楽隊がめくる楽譜、進んでいく楽譜の音符の数々... M:i 5 ローグ・ネイションの作中の “オペラ座” のシーンは、この作品のシーンと似ている。M:i 5 ローグ・ネイションの冒頭の飛行機のシーンは、この作品同様アルフレッド監督の「北北西に進路を取れ」のオマージュであったので、これもオマージュだと、想像できる。

ベンとジョーの行動によって得たあの人の助力、 “ケ・セラ・セラ” 弾き語りのジョーの声、あの指笛... あのシーンの重要性を、このクライマックスで知る... 圧巻の一言!

ヒッチコック氏のカメオ出演... おそらく冒頭の人の群れの中にいると張っていたが、みつけられなかった... 残念...
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