ならず者のふたりの男それぞれの運命を描いた異色西部劇ドラマ。
これ一本きりのマーロン・ブランド監督作品だが、最初はスタンリー・キューブリック監督で企画が進められ、実際に数カットは彼の手で撮影されていたらしい。なるほど映像はなかなか。特に砂丘の上から下をロングショットでとらえた場面や、海の見える浜辺の風景など、他の西部劇には見られない珍しい景色がかなり多くある。
真横をむいた二枚の絵札。裏切った男と、裏切られた男。思わせ振りなタイトルにそんなに深い意味があるわけでもないので、傑作とか名作といった類の映画ではないが、他のどれとも似ていないユニークな西部劇である。