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ミシシッピー・バーニングのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

ミシシッピー・バーニング(1988年製作の映画)
3.9
1964年、アメリカ南部の田舎町で実際に起きた公民権運動家たちの失踪事件。その真相に二人のFBI捜査官が迫っていく様子を、アラン・パーカー監督が息詰まるタッチで描いた社会派サスペンスの力作。
原題:Mississippi Burning (1988)

1964年、ミシシッピー州ジュサップ郡の田舎町で、3人の公民権運動家が消息を絶つ。
ハーバード大学出のエリート捜査官アラン・ウォード(ウィレム・デフォー)と元郡保安官でたたき上げの捜査官ルパート・アンダーソン(ジーン・ハックマン)という対照的な二人のFBI捜査官が捜査に乗り込む。
だが、町では黒人などColoredカラードに対する人種差別が根強く、二人は白人たちから捜査を妨害される。
さらに、少しでも協力的な黒人はKKKのメンバーからリンチや焼き討ちを受けるため、報復を恐れる黒人たちは口を閉ざし、捜査は難航する。
やがて、保安官スタッキー(ゲイラード・サーテイン)と保安官補ペル(ブラッド・ダリフ)の仲間たちが事件に関わっているのではという疑いを抱いたアンダーソンは、保安官補の妻(フランセス・マクドーマンド)を訪ねる…。

「憎しみは生まれつきじゃない。教えられたの。学校で聖書にあると。創世記の 9章27節よ」

「見て見ぬふりをしてきたみんなに罪がある。銃を撃った連中と同じにな。我々、みんなそうだ」

「出張先に行っても○○○は出さないで」

「1964 NOT FORGOTTEN」

最後に、事件に関わった人物の判決結果とその後がクレジットされます。

ジーン・ハックマンが、叩きあげの捜査官を重厚な力強い演技で熱演。
フランセス・マクドーマンドも閉鎖的な田舎町に埋もれて生きる女性を魅力的にうまく演じている。
なお、当時FBIや司法省は公民権運動には非協力的で、ミシシッピー事件についても何もしなかったのに、この映画ではFBI捜査官がロバート・ケネディの命により救世主のように孤軍奮闘するヒーローとして描かれていること、当時一人もいなかった黒人のFBI捜査官が登場することに対して批判があるとのこと。
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