松原慶太

消えたフェルメールを探して 絵画探偵ハロルド・スミスの松原慶太のレビュー・感想・評価

3.0
1990年3月18日、ボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に強盗が入り、フェルメール、レンブラント、ドガ、マネなど、美術品13点が盗まれた。

とくにフェルメールの「合奏」は、フェルメール自体が世界に34作品しかないこともあり、史上もっとも高価な盗難美術品だと言われています。

映画というよりは、よくできたTVドキュメンタリーのような体裁の作品です。
「ガードナー事件」といえばアメリカでは有名で、本作品とはべつのドキュメンタリーや、アニメ「シンプソンズ」のエピソードとしても使われているのだとか。

この作品では、フェルメールの「合奏」のゆくえを縦軸に、絵画を追うハロルドスミス氏(保険会社ロイズの代理人などを務めた、美術品盗難専門の私立探偵)や、美術館の設立者イザベラ・スチュワート・ガードナーのいっぷう変わった生涯が描かれます。

ノンフィクションなので、カタルシスのある結末が用意されているわけでもなく、最終的にもやもや感は残りますが、美術品業界の裏側をかいまみる知的な興奮はありました。