しぇんみん

エイリアン3のしぇんみんのレビュー・感想・評価

エイリアン3(1992年製作の映画)
3.8
"あいつが戻って来た"

真の意味で、リプリーとエイリアンの因縁の闘いが始まる。

前作のラストで脱出時にリプリーらが搭乗したスラコ号。

地球への帰還中に艦内で火災が発生し、コールドスリープ中の搭乗員は緊急射出される。

落ちた先は囚人惑星フューリー。

だが、墜落時にリプリー以外は死亡してしまう。

艦内には予期せぬ搭乗者が居たのだ。

クイーンが艦内に生みつけた卵から孵化したフェイスハガーが、既に潜んでいたのだった。

墜落後の救助時、犬に寄生して生み落とされた四つ足生命体。

それが囚人たちを襲っていく。

そしてリプリーの身体にも変調が顕れる。

彼女の身に破にが起きたのか?

地球から本社の救出部隊も訪れる中、最悪の結末が訪れる...。

主演のシガニー・ウィーバーが、本作のために坊主になったことが話題を呼んだ作品だ。

人間以外への寄生が可能であると、エイリアンの定義を拡張した作品でもある。

「犬」を宿主とした「四足エイリアン」の動きは人型より俊敏で、壁や天井裏を素早く移動するシーンもあり、『エイリアン』シリーズの世界を拡張する意味でも面白い作品に仕上がっている。

だが、「卵」の存在を排除してしまったため、「無作為に攫われる恐怖」「無尽蔵に湧いてくる生命体の脅威」は薄れてしまい、失敗のイメージがある。

人気シリーズの続編はファンの意向を汲むことが難しく、予想以上に非難されるものだ。

本作も根本的に失敗作という訳ではなく、前二作を超えられらなかっただけという側面が強いのだろう。

続編を匂わせる描写もあり、単体としてはそれなりに観れる作品になっているレベルだと思う。

2018/09/15
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