ryosuke

アタラント号のryosukeのレビュー・感想・評価

アタラント号(1934年製作の映画)
3.9
トーキーの時代になっても人物や猫のアクションを中心として魅せてくれる。
船上の濃霧シーン、画面の中心部に真っ直ぐ走っていく主人公のロングショットが印象的。ヒロインがガラスに写った親爺に気づくショットは画面がひっくり返ったような驚きを感じさせてくれる。
レコードを指でなぞったら音楽が流れると見せかけて…という演出も。この頃からゴダールのような音の遊びがあったのだな。
変な刺青や手のホルマリン漬けでギョッとさせてくるのも面白い。 後から思えばちょっと浮いてる。
水中撮影やベッド上の二重露光も印象的。 特に後者は言葉が無くとも二人が繋がっていることを的確に表現する素晴らしい演出。
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