やんげき

アタラント号のやんげきのレビュー・感想・評価

アタラント号(1934年製作の映画)
3.8
早逝の天才ジャン・ヴィゴ監督の唯一の長編。
なんと1934年製作作品。

とは思えないほど、カットもシーンもキマッている。

そして、おやっさんの登場シーンでおもむろに肩に仔猫のせるのキューティクル過ぎでしょ!

それ岩波児童文庫の挿絵か、世界名作劇場でしか見れないと思ってましたよ。

そして、おやっさんのキャラクターが良い!!
ちょっと迷惑で酒も女も好きで、お茶目で、頭が弱くて、色んなガラクタを集めてる。

ガラクタ集めてるじいさんって語られないストーリーが滲み出てて魅力的なんだよな!

ストーリーの中にお手本のように喜怒哀楽が全て込められている上、ばっちり愛の賛歌になっている!
(そして説教臭くもない)

ラストシーンは、規制路線に決まってるのに一瞬ハラハラするし、その絶妙な間が愛のカタルシスを生むんだよ!

女性の描き方がとてもシャキシャキしてて良いなぁ。
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