早逝の天才ジャン・ヴィゴ監督の唯一の長編。
なんと1934年製作作品。
とは思えないほど、カットもシーンもキマッている。
そして、おやっさんの登場シーンでおもむろに肩に仔猫のせるのキューティクル過ぎでしょ!
それ岩波児童文庫の挿絵か、世界名作劇場でしか見れないと思ってましたよ。
そして、おやっさんのキャラクターが良い!!
ちょっと迷惑で酒も女も好きで、お茶目で、頭が弱くて、色んなガラクタを集めてる。
ガラクタ集めてるじいさんって語られないストーリーが滲み出てて魅力的なんだよな!
ストーリーの中にお手本のように喜怒哀楽が全て込められている上、ばっちり愛の賛歌になっている!
(そして説教臭くもない)
ラストシーンは、規制路線に決まってるのに一瞬ハラハラするし、その絶妙な間が愛のカタルシスを生むんだよ!
女性の描き方がとてもシャキシャキしてて良いなぁ。