華城連続殺人事件とカエル少年事件に並ぶ韓国三大未解決事件の一つイ・ヒョンホ誘拐殺人事件を題材にした映画。
これの前に華城連続殺人事件を題材にした殺人の追憶を観ていたせいもあってか同じ実話系の作品でもこうもクオリティに差が出ちゃうのか…と落胆してしまった。
もちろん殺人の追憶の監督はあのポン・ジュノでありタランティーノなんかも21世紀最高の韓国映画と褒めちぎるぐらいの傑作だからこれと比べるのは酷ではあるけど。
ただそれにしても今作は全体的に緊迫感がなさすぎる。
警察の捜査パートが変にコミカルなせいもあるのかも。
調べると確かに警察はかなりの醜態を晒してるからあれだけ無能に描かれるのも納得だけどなんかその演出方がチープというかもっと上手く無能感を表す演出なかったのかな。
身代金受け渡しも犯人は2回も銀行で下ろすのに失敗していてその時に顔も見られてるらしいけどそういう描写を省いたのもなんか残念。
まあ子供が亡くなった未解決事件をエンタメ性の高い映画なんかにする必要はないけどそれでも殺人の追憶は娯楽性も高い。
なにより殺人の追憶はおぞましい演出が本当に上手い。
まあ監督の力量の差だから仕方ないか。
しかしやるせない事件すぎるなこれ…。
アホ警察の初動捜査次第ではなんとかなったかもしれんのに。
2006年に時効が成立して迷宮入りしてしまった。
風化させない目的で作ったんだろうけど現代の技術ならあの音声から犯人見つけられないのかね。
華城連続殺人事件も時効が成立しちゃったけど最新のDNA検査で犯人を特定するのには成功したみたいだしこっちもどうにかならんのか。