無差別イイネは咒殺

愛と宿命の泉 PART I /フロレット家のジャンの無差別イイネは咒殺のレビュー・感想・評価

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よく「ムダな努力を続けてもムダなだけ」という残酷な言葉を見るが、終盤のジャンの行動はまさしく成果の出ない努力で、見ていて哀しくなる。

田舎の悪い一家の企みで、都会から来たインテリ一家が農家を始めるもどんどん追い詰められていく。

なぜそんな事をするかと言うと、地元の一家は泉が欲しいから、インテリ一家が引っ越す前に予め埋めて、近代的な農業の夢をくじいて帰らせようとする。

で、やっぱり水不足に苦しんでどんどん生活は廃れていき、ついには占いに頼ってあてのない井戸掘りを始める。

掘れども掘れども水は出てこない。

これを見ていてゾッとした。

成果の出ないことを、ほとんど祈りに近い形で続けていることは、往々にしてある。

コツコツやったからといって、特に成果はない、ほんとにムダな作業。

その意味ではある意味ホラーでもあった。

恐ろしい。