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撤退のfilmoutのレビュー・感想・評価

撤退(2007年製作の映画)
3.4
ガザ地区撤退の映画。
イスラエル出身であるアモス・ギタイが描くのは中東の情勢であると同時にそこでいつも国に翻弄される家族や恋人の物語だ。

このガザ撤退についてはよく知らないんだけど、冒頭のシーンで語られる「私たちは常に"よそ者"」「人と親しくなりたくない、すべてが仮のもの」という台詞がこの地域のリアルを炙り出している。
突然引き裂かれる家族、恋人の叫びはアモス・ギタイ得意の長回しでじっくり描かれていた。

それにしても『キプールの記憶』や『セプテンバー11』の短編が良かっただけにこの最初の一時間ただただ退屈というのがキツかった。終わる頃には見てよかったという気にはなるけど。
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